30.06 ニュース

マイアミの夏

イメージ

昨日、クリス ヴァン アッシュによるディオール オム2014年春夏コレクションがパリ16区にあるテニスクラブ ド パリで発表されました。ご報告です。

クリス ヴァン アッシュの2014年春夏コレクションにはマイアミの風が吹いています。ここで考えられるビーチのタキシードとは、パンツがショート丈になり、ジャケットの袖が取り去られ、テーラリング のエレガンスは海辺のけだるくのんびりした色彩を帯びています。ルックはくつろいで自然なもの。サテンのパッチワークは従来のフォーマル コードがなんたるかなどはどこ吹く風、ワードローブの最初から最後まで登場してコードのテイストを変えていきます。シルエットはドミノ ゲームのように作品ごとにつながりがあります。どの一着もその前の作品からカラーや、ヨークや長さなどのエレメントを引き継いでいます。定番となったブラックに、プラム、 プルシアンブルー、 アルドワーズグレー が加わりました。ニューカラーはルックの全体的に、あるいはパッチワークのようにと、代わる代わる現れるのが見られます。こちらでは構成を強調し、あちらではグラフィック効果をあげているという感じです。それはまるでカラーのブロックがこちらのシルエットからあちらのシルエットへと身体の上を移動していくようです。エフェクトが反響することでルックの印象は幾重にも増幅し、豊かなカラーグラデーションがより美しく見えるようになります。そして新しい幾何学模様が描かれたヨークを目にすることによって、モンドリアンやマレーヴィチの抽象芸術のことを考えるのです。そのイメージがこのマイアミのもうひとつの側面に思いを至らせます。現代アートのフェア、マイアミ アート バゼルの存在です。

メタリックなインサートが嵌めこまれた靴底、バッグ、ポーチやツールバッグもルックのカラーとコーディネイトされています。アクセサリーもコードを楽しみ、フォーマルとスポーツウエアをミックスしています。マヌカンたちがキャットウォークを歩く時に、レトロな雰囲気のペット ショップ ボーイズの音楽が流れており、現代的な舞台装置とコントラストを見せていました。高い位置にあるグレー アルドワーズとミラーパネルの配置の効果で作られる鏡の迷宮には、見ているものが記憶の反芻によってトリミングしたシルエットを増幅させる効果がありました。コレクションのステージを一周した後で、マヌカンたちは最後の振り付けのために身を隠しました。その振り付けとは、まるで鏡がひとりでに動いていたかのように全員がラビリンスから浮かび上がってくるというものでした。

タグ付け : ニュース