2019年春夏オートクチュール
コレクションショー

2019年01月21日 - パリ - 14時30分 (GMT+01)

あれは男性、それとも女性?どちらでもない、それはピエロ*。”

 

サーカスは幻想的な場所。数々の芸術家のイマジネーションを刺激してきた、抗いがたい魅力にあふれる世界は、驚異的であるとともに荒々しく、豊かな詩情と本質が共存しています。
クリスチャン・ディオールが訪れるのを楽しみにしていた「シルク・ディヴェール(冬のサーカス)」を舞台に、類まれなる手法でムッシュ ディオールのスタイルの真髄を見事に再現したリチャード・アヴェドンが、再び1955年に『ドヴィマ・ウィズ・エレファンツ』と名付けられた有名な写真作品を撮影することになります。そのイメージに完璧に映し出された、オートクチュールの魔法と壮麗さ。1950年、早くもイギリスのテレビ局がDior  “Circus” Comes to Town」 というタイトルのルポルタージュを制作しており、ロンドンのサヴォイ ホテルで行われたショーを紹介しています。

サーカスのテーマは後にディオールに再び登場。当時のアーティスティック ディレクターを務めていたのはジョン・ガリアーノ。ショーとは、サーカスというスペクタクルの幕を開くパレードのようではありませんか?20世紀の偉大な芸術家であるパブロ・ピカソ、エリック・サティ、セルゲイ・ディアギレフ、レオニード・マシーンをその周囲に集めたジャン・コクトーは、メドラノ サーカスの常連であり、フェデリコ・フェリーニも熱心なファンのひとりでした。コクトーのもとに集まった芸術家たちは、バレエ『パレード』を構想。イタリアで、マリア・グラツィア・キウリの生まれ故郷ローマとナポリの間で生まれた作品は、その後、1917年に数々のパリの舞台で上演されます。

 

創造性に富んだこの見事なカオスを出発点としてマリア・グラツィア・キウリが手掛けたのが、今回の2019 春夏オートクチュール コレクションです。コレクションを構成する作品のビジュアルシーンから弾けるようにほとばしるのは、サーカスに宿る思い出と想像の世界。サーカスと衣装、ファッション、アートの関係は、シンディ・シャーマンがピエロに捧げた作品を思い出させるにまで至ります。
このコレクションを構成する、重ね合わされたイメージは、タトゥーのある女性の肌。ヴィクトリア女王時代のサーカスと祭りの興奮を彷彿とさせる、素晴らしいモチーフのコンビネーションが身体を作り上げ、ドレスの下に纏う物語を綴ります。パウダーカラーが豊かな色彩を広げ、混ざり合い、果てしないパレットが出現。すべてが、バレエ『パレード』のためにパブロ・ピカソが描いた緞帳の色彩のように、時の流れとともに褪せた風合いや細かいほころびを象徴し、舞台衣装を包み込みます。刺繍入り、あるいは不透明のスパンコールを嵌め込んだスカートは短くなり、チュチュの姿に。それはまた、軽業師や、猛獣使い、曲馬師が登場するサーカスのコードを彷彿とさせます。

マリア・グラツィア・キウリが求めたこの素晴らしい多様なイメージは、彼女自身の“パレード”を作り上げるためであり、そこには、ゆったりとしたパンツが軽やかに舞い、アンクルで絞られたデザインは、豪華なジャンプスーツにもなります。ショートパンツに合わせたシースルー ホワイトシャツは、コルレットやリボンで美しく飾られ、時の流れによってほころんでいく姿を演出。また、レザー コルセット、セーラー、さらに、猛獣使いのジャケットから着想を得たブラックジャケットも。白いピエロの幾何学的な衣装は、シンプルにあるいは贅沢に、素材、刺繍、プロポーションを巧みに組み合わせ再解釈されました。

 

ショーのリズムを刻むのは、女性のサーカス団「Mimbre」のパフォーマンス。思いがけないことの中に詩情を探し求め続ける彼女たちが、身体と軽業師を固く結ぶ信頼と絆を見事に見せくれます。

あらゆるものを包み込む場所として出現するサーカス。そこに登場するピエロは、両性的・中性的な次元に存在し、可能な限りの平等を表現しています。そのまなざしが明らかにする現代性において、もはや美、出身、性別、年齢は意味がなく、重要なのは技術と大胆さなのです。

 

*書籍Le Costume de clown blanc, Gérard Vicaire la passion pour seul habit』、Sylvie Nguimfack-Perault著(Editions Chapitre Douze、2016年)から引用。

 

シルエット

マリア・グラツィア・キウリのインタビュー

ディオール ハットデザイナーのサヴォワールフェール

ピーター・フィリップスのインタビュー

カレンダーに加える
カレンダーを選択する
ショーについてのインフォメーションを受け取る
ショーのビデオ、ルック、バックステージ、その他のショーについてのコンテンツがDior.comでダイレクトにご覧いただけます。
ニュースレターの購読を希望される場合はこちらを選択ください。
Diorの最近のニュース、独占記事の送付を希望される場合は、すべての項目を記載し、確定をクリックしてください。
Diorの最近のニュース、独占記事の送付を希望される場合は、すべての項目を記載し、確定をクリックしてください。
ニュースレター購読のお手続きを承りました
DIORMAGアプリをダウンロードする
アプリは異なるダウンロードセンターにて利用できます。
お客様のOSを選択してください。

2019年春夏オートクチュール
コレクションショー

21 1月 2019 - パリ - 14H30 (GMT+01)

ページトップ